県政に対する提言

0
    9月2日、県議会自民党から知事へ、以下の16点を提言致しましたので
    御報告致します。

    1 平成24年度当初予算の編成について 
      我が国で、東日本大震災と原子力発電所事故によって、設備投資の抑制や産業の空洞化が
     生じつつあり、これらのことが中長期の経済成長の下押し要因となる危険性が指摘されて
     いるところであるが、さらに米国債の格下げによる円高の進行や、国内経済のデフレ基調が
     継続していることもあって、国、地方の財政状況が今後一段と厳しさを増すことが
     懸念されている。
      このような中、本県においては、今年1月に就任した河野知事の肉付け予算が
     6月定例県議会で可決され、「明日のみやざきの礎づくり」に向けて、具体的な取り組みが
     始まったところである。
     特に、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ、新燃岳噴火災害からの一刻も早い復興に向けて、
     様々な施策の推進がなされているが、今後さらに、景気の本格的な浮揚に弾みをつける
     取り組みを行っていく必要がある。また、今回の大震災を教訓として改めて認識させられた、
     危機管理対策や災害に強い県土づくりの推進も急務である。
      よって、平成24年度の当初予算の編成に当たっては、県内の景気回復や県民の安全・安心の
     確保を特に重視しながら、「未来を築く新しい『ゆたかさ』への挑戦」に向けて、
     着実に「人づくり」「くらしづくり」「産業づくり」が進められるような予算措置を講じること。

    2 地震・津波対策の充実・強化について
      本県は、南北に延びる長い海岸線が日向灘に面していることから、日向灘地震の危険と常に
     隣り合わせにある。日向灘地震はM7.6前後の規模で30年以内に発生する確率が10%程度、
     M7.1前後では70〜80%あると指摘されている。あわせて、駿河湾から四国沖までの南海トラフ
     を震源域とする東南海・南海地震も周期的に発生しており、今後も予断を許さない状況にある。
      このような中、県では東日本大震災を踏まえ、宮崎県地震減災計画の見直しや新しい
     総合防災ネットワークの整備、治山、治水、農地防災、道路防災など自然災害による被害の未然
     防止対策に取り組んでいるところである。
      しかしながら、地域防災の柱となる消防団員数の減少や自主防災組織率の伸び悩み、さらには
     高齢者や障害者など災害時の要援護者支援対策、命の道としての役割が大きく期待される高速道路
     の整備促進など、多くの課題も浮き彫りになっている。
      よって、県においては、宮崎県地震減災計画をスピード感を持って見直し、これに基づいて
     総合的な地震・津波対策の充実・強化を急速に図ること。

    3 新エネルギー対策の推進について
      東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故は、全国の原子力発電所の運転に影響を
     及ぼし、定期点検などで停止したまま再稼働できない原子力発電所が相次いでいるため、この夏に
     続き冬の電力不足の懸念も強まっている。
      全国各地で「脱原発」を訴える声が上がっているが、企業活動や国民生活への影響を考えた
     場合、当面は現在の原子力発電所の安全性を高める取り組みを行いながら、新たなエネルギー対策
     を進めていくことが現実的である。
      本県は、平成21年3月に「みやざきソーラーフロンティア構想」を策定し、新エネルギーの
     積極的な導入促進を図ってきたところであるが、今回の震災を契機に、本県の優れた日照環境や
     盛んな農林業を背景にした太陽光や太陽熱、バイオマス活用に対する関心が、かつてないほど
     高まっている。
      よって、県においては、企業や一般家庭への太陽光エネルギーの普及促進や、木質バイオマス等
     の有効活用に向けた事業を展開し、本県が新エネルギーの分野において、全国の先進地となり得る
     よう積極的な取り組みを推進すること。

    4 難病対策について
      原因不明で治療法が未確立の疾患、いわゆる難病については、昭和47年に特定疾患治療研究
     事業が開始され、関係者の努力によって、対象疾患の原因究明や治療法の開発が一定程度進め
     られるとともに、患者の医療費の負担軽減が図られてきたところである。しかしながら、対象疾患
     以外にも数多くの難病があり、本県においても、こうした疾患に苦しむ患者が、高額な医療費に
     悩まされている状況にある。
      また、年々総事業費が増加している中で、本来国が負担すべき経費について、国からの補助金
     が減少傾向にあるため、県に多額の超過負担が生じている。
      よって、県においては、国に対して、総合的な難病対策について、制度の根本的な見直しを
     行った上で、事業の法制化などを求めるとともに、本来国が責任を持って行うべき難病治療
     について、県が行っている補助金の超過負担分を早急に解消するよう、強く要望すること。

    5 医師確保対策について
      本県における若手医師の減少は近年著しく、各診療科の現場をはじめ、救急医療やへき地医療
     に深刻な影響をもたらしている。
      このような中、平成23年度においては、臨床研修医の県内就業数が29人と人口比及び絶対数に
     おいても全国最低を記録し、中長期的な県内の医療体制のさらなる弱体化が懸念される。
      よって、県においては、市町村立病院の医師確保を担当する医療薬務課と県立病院を管理する
     病院局が連携を密にし、既存の枠組みにとらわれず、あらゆる手段を講じて、医師の確保対策を
     積極的に推進すること。
      また、病院局は「第二期宮崎県病院事業中期経営計画」の中で、県立病院の役割として位置
     付けている「地域の医療従事者に対する教育・研修の提供」を実現することができるよう、
     臨床研修医の定数に対する充足率を具体的な数値目標として設定し、研修事業の実施主体として
     責任を持って県内若手医師の確保・育成を図ること。
      さらに、国に対しては、医学部卒業生を大きく上回る臨床研修医定数の削減や、各都道府県の
     研修医定数の見直しを早急に行うよう求めるとともに、診療科偏在の問題を解消するため、
     専門医制度の整備を関係機関と協力しながら推進するよう、強く要望すること。

    6 自殺のない地域社会づくりについて
      我が国では、平成10年以降、年間の自殺者が毎年3万人を超える状況にあり、深刻な社会
     問題となっているが、本県においても、毎年300人を超える人々が、自らの手で命を絶っている。
     特に本県の場合は、自殺死亡率(人口10万人あたりの自殺者数)が全国的に高く、平成21年度は
     29.8で全国ワースト7番目、昨年は27.1と減少したものの、全国ワースト6番目と依然として
     高い数字になっている。
      このような中、16年連続で自殺死亡率が全国で最も高い秋田県においては、強い危機感の
     もと、市町村における自殺対策活動の強化や、メディアを巻き込んだ断続的かつ強力な啓発活動
     などに取り組んでおり、その成果が着実に現れつつある。
      よって、県においては、市町村をはじめ民間企業やNPOなどの関係機関が一体となった
     実効性のある取り組みを進め、自殺のない地域社会を構築すること。

    7 観光誘客対策の推進について
      本県では、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザの発生、新燃岳の噴火などにより、昨年の夏
     以降、観光誘客に甚大な影響が出ているところであるが、さらに、東日本大震災や原子力発電所
     の事故によって、国外からの観光客の入り込みも激減している。
      また、今年3月には九州新幹線が全線開通したところであるが、本県においては、その波及効果
     が十分に図られているとは言い難い状況である。
      観光は、宿泊業や飲食業、運送業などに限らず、県内の幅広い産業に対して波及効果のある
     裾野の広い産業であり、地域経済に与える影響が大きいことから、県内の景気動向が厳しい
     現状においては、前向きに取り組んでいく必要がある。
      よって、県においては、市町村などと連携しながら、国内外に向けた効果的な観光キャンペーン
     を実施するとともに、実効性のある九州新幹線対策や、経済波及効果が大きいイベント、
     コンベンションの誘致活動など、観光誘客の取り組みを積極的に展開すること。

    8 雇用対策の充実について
      平成20年のリーマン・ショック以降、我が国はもとより、本県もその影響を受け景気低迷が
     長引いているところであるが、昨年度の口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザの発生、新燃岳の
     噴火、 さらには東日本大震災や米国債格下げによる円高の進行もあって、県内の景気・雇用は
     一段と厳しさを増しており、その先行きは、予断を許さない状況となっている。
      特に、本県の雇用情勢は、緩やかな持ち直しの動きはあるものの、7月の有効求人倍率が
     0.58倍と全国の0.64倍と比較しても依然低い水準で推移しており、また、大学生や高校生の
     就職環境も、来年は今年以上に厳しくなることが懸念される。
      このような中、自由民主党政権時代に設けられた「緊急雇用創出事業臨時特例基金事業」と
     「ふるさと雇用再生特別基金事業」が、これまで地域における雇用創出に一定の効果を
     もたらしてきたところであるが、今年度末までで事業の終期を迎えるため、国に対して、事業の
     継続を強く要望すること。また、仮に事業継続が困難な場合にあっては、県として独自の雇用
     対策を行うこと。

    9 公共事業予算の確保・充実及び入札・契約制度の見直しについて
      本県では6月議会において、新たな行財政改革の指針となる「みやざき行財政改革プラン」 
     が策定されたところであるが、その中にある投資的経費の見直しでは、公共事業予算について、
     毎年度対前年度比5%を削減していくこととされている。
      県の財政状況が極めて厳しい中にあっては、聖域を設けず、徹底した事務事業の見直しを
     進めていく方向性に一定の理解は示すものの、一方で公共事業が、地域経済の活性化や雇用の
     確保において重要な役割を担っていることを鑑みた場合、県内の景気・雇用対策に大きく寄与
     している側面も十分考えて対処すべきである。
      特に、産業基盤が脆弱な中山間地域においては、建設産業が地域に与える影響が大きく、
     画一的な公共事業予算の削減は、中山間地域の切り捨てにも繋がりかねない問題に発展する
     恐れがある。
      よって、県においては、遅れている本県の社会資本整備を着実に推進するため、必要な
     公共事業予算の確保・充実を図ること。
      また、県内の多くの建設産業が厳しい経営循環にあるため、予定価格が3千万円未満の
     公共工事については、指名競争入札を復活させるとともに、地元建設産業が受注しやすいよう
     入札参加範囲の見直しを行うなど入札・制度改革の改善を図ること。

    10 農商工連携の推進について
      農商工連携は、商業と工業の連携が早くから議論されてきたのに対し、農林漁業と商工業に
     ついては、例えば農林漁業の産地と食品製造業者との関係について、構造的なミスマッチが
     存在するなどして、議論が遅れてきた側面がある。また、農林漁業と商工業との間に見られる
     意識のギャップが、連携事業を推進していく上で大きな課題であるとされてきた。
      このような中、平成20年に農商工等連携促進法が制定され、地域における農林漁業と商工業
     の産業間での連携の強化、相乗効果による地域経済の活性化が、全国的に図られているところ
     である。
      本県は農林水産業が基幹産業であり、資源にも恵まれていることから、農商工連携に対する
     関係者の期待も大きい。
      よって、県においては、農商工等連携促進法による事業案件の認定を促進するとともに、
     みやざき農商工連携応援ファンドによる支援の強化や食品産業の育成を積極的に図ること。

    11 農業び振興について
      本県の農業は、これまで畜産と施設園芸を中心に生産拡大を図ってきたが、昨年の口蹄疫
     と高病原性鳥インフルエンザは、畜産業に壊滅的な被害を与えたところである。特に、口蹄疫
     は畜産農家に甚大な影響をもたらし、5月末時点において、殺処分を行った農家のうち約23%
     が畜産経営を断念する方向で検討しているとのことであり、また、8月末時点で経営を再開した
     農家は57%に留まっている。
      こうした状況を踏まえ、県においては、ロードマップに基づき、着実に口蹄疫からの再生・
     復興を図ること。なお、その際には、口蹄疫の発生地域に限らず、関連産業も含めて、その
     影響を受けた県全体の畜産業の振興に取り組むこと。
      また、施設園芸についても、近年の燃油価格の高騰が、ビニールハウス資材や暖房燃料の
     価格上昇に影響を与えているほか、キュウリやピーマンなどが震災直後の価格低下傾向から
     持ち直してはいるものの、今後の見通しは不透明なままであり、施設園芸農家を取り巻く環境
     も依然として厳しい状況が続いている。
      よって、県においては、経営が厳しい農家の経営安定化策として、制度資金の充実など金融
     政策を講じること。また、施設園芸における代替エネルギーの開発・普及の促進に努めること。

    12 林業の振興と県林業公社について
      本県は、県土の76%を森林が占め、スギ素材生産量が平成3年以降連続して日本一となる
     など、全国有数の林業県でもあるが、住宅着工件数の落ち込みなどにより、近年は木材価格の
     低下傾向が続いており、木材の需要拡大が大きな課題となっている。
      国においては、森林・林業、山村地域の活性化を図るため、「森林・林業再生プラン」を
     策定し、10年後の木材自給率50%以上を目指していくこととされているが、そのためには、
     国産材の利用促進に向けた具体的な取り組みが必要である。
      よって、県においては、公共建築物における県産材の利用促進や、県独自の住宅エコ
     ポイント制度の創設など実効性のある施策を積極的に展開すること。
      また、昭和42年に設立された県林業公社が、平成17年度から集中的に取り組んできた改革に
     もかかわらず、平成24年度には資金不足が発生する可能性のあることが明らかになった。
      公社では、第3期経営計画の中間見直しを前倒しで行うこととしているが、県においては
     経営健全化が早期に図られるよう、公社に対し指導・監督を強化するとともに、経営のあり方
     について、抜本的な見直しを行うこと。

    13 水産業の振興について  
      本県は全国有数の水産県であるが、水産資源の減少や担い手の不足、水産物価格の低迷、
     さらには燃油・資材の高騰もあり、漁業経営を取り巻く環境は、近年厳しさを増している。
      さらに、東日本大震災によって東北各地の漁港や水産物加工施設が甚大な被害を受けたが、
     本県漁業はカツオ一本釣りやマグロ延縄を中心に被災地への依存度が高いため、その復旧
     状況によっては、今後の漁業経営に対する影響が懸念される。
      漁業・漁村の持続的発展には、国や県による支援が必要不可欠であり、これまでの事業が
     継続できるよう水産予算の確保を図ること。
      また、我が国の第一次産業を壊滅させる恐れがある環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)
     には、断固反対の姿勢で臨み、国に対しても強く要望すること。
      さらに、今年度より導入された漁業所得補償制度については、漁業共済の仕組みを活用して
     収入の安定化を図る制度になっているが、魚魚共済への加入率が低下していることもあるため、
     県においても、当該制度の活用促進を図るよう努めるとともに、直接的な所得向上につながる
     施策を実施すること。

    14 拉致及び領土に関する学校教育について 
      4月1日の閣議において「人権教育・啓発基本計画」が一部変更され、新たに「北朝鮮当局に
     よる拉致問題等」の項目が、基本計画の中に盛り込まれたことを受け、政府の拉致対策本部は
     5月26日付けで、各都道府県知事及び教育委員長に対して、拉致問題に関する理解促進活動等
     の実施を求める通知を行ったところである。
      北朝鮮による拉致事件は、明らかな人権問題であるにもかかわらず、これまで学校教育で
     十分に取り上げてこられなかった実態がある。
      よって、県においては、政府の通知に基づき、学校現場において拉致問題についての人権
     教育を着実に実施すること。
      また、近年、我が国固有の領土について、周辺諸国が不合理な主張や行動を繰り返し行って 
     いるが、こうした領土に関する問題について、次代を担うこども達の多くに、正しく理解を
     されていない実態があるのではないかとの懸念がある。学校現場で領土教育を正しく行う
     ことは、教育基本法や第二次宮崎県教育振興基本計画の「我が国と強度を愛する」という
     基本的な考え方からしても、当然のことである。
      よって、県においては、北方領土をはじめ、竹島、尖閣諸島など我が国固有の領土に関する
     問題について、学校教育で正しい理解を深める取り組みを推進すること。 

    15 競技力の向上について
      北東北地方で開催された今年の全国高等学校総合体育大会では、小林秀峰高校の男子
     ハンドボールをはじめ、延岡学園高校の男子バスケットボール、宮崎商業高校の女子カヌー
     など団体競技での優勝が相次ぎ、個人競技も含めて5競技7種目で優勝の栄冠に輝くなど、
     久しぶりに本県スポーツ界に明るい話題が届いた。
      一方、国民体育大会は、特に団体競技での好成績が残せず、平成15年の静岡国体で天皇杯
     35位を確保したのを最後に、以降は40位前後の成績に低迷している。また、全国的にも注目度
     が高い、高校野球や高校サッカー、高校駅伝などにおいても近年、本県勢の活躍があまり
     見られていない状況である。
      学校では、少子化に伴う部員数の減少や専門競技を担当できる教職員の不足によって、
     子どもたちが希望する種目を選択できず、専門的な指導を受けることができないという問題
     がある。また、顧問の教職員の転勤や、小学校段階で高い技術力を身に付けた子どもの能力
     を中学校段階でさらに伸ばすための体制が整っていないといった課題も抱えている。
      よって、県においては、小学生段階におけるスポーツ少年団活動と中学校、高校の部活動
     の連携を促進するとともに、専門競技の指導者としての教職員OB等の活用や、指導者同士
     のネットワークの充実・強化を図ること。

    16 交通安全対策の推進について 
      車のチャイルドシートは、6歳未満の乳幼児に使用が義務付けられているが、本県の
     使用率は、昨年に引き続き今年も39%と低く、また、平成20年から義務付けられている後部
     座席のシートベルト着用率も、昨年度の調査で、一般道において14.7%、高速道等で53%と
     低迷していることが明らかになった。
      また、本県においては、自転車の事故や交通違反が多く、特に交通違反は、県警が交付する
     警告書(イエローカード)の交付件数が、昨年は9,370件と制度開始以来最多となるなど、
     憂慮すべき事態になっている。このため県警では、7月下旬より悪質な交通違反には道路交通法
     の罰則を科すなど、取り締まりを強化している状況である。
      チャイルドシートや後部座席シートベルトの非着用、自転車の交通違反は、いずれも人の命
     に関わる重要な事項であるが、県民一人ひとりの意識の醸成によって、改善を図ることが
     できるものである。よって、県民の交通安全意識の高揚や、交通マナーアップを図るための
     総合的な交通安全対策を推進すること。 

    知事への提言




     





























































     





    calendar

    S M T W T F S
         12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    << June 2018 >>

    selected entries

    archives

    profile

    書いた記事数:130
    最後に更新した日:2012/06/12

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode